「うん」


「あーよかった。これでスッキリだ」


「スッキリ?」


「いや、自分でもよくわかんなくてさ。なんで俺、こんなに祐実を困らせようとするんだろうって」


「…ん?」


「やっとわかったからスッキリ」


「え、なんで私を困らせようとしたの?」


松下くんの謎の笑顔とそのセリフの意味が理解できない。



「んー?知りたい?」


「当たり前じゃん!こっちは迷惑してるんだもん!」


「じゃあ、日曜日教えて上げる」


「日曜日?」


松下くんの言葉に首をかしげる。



「ふっふーん。俺、今回のテスト一枚も赤点なかったんだ」


得意げにそういう松下くん。


「はっー!そうなの!!すごいじゃん!!頑張った甲斐があったよー!!」



さっきの怒りはなんだったんだってくらい、それはもう今は松下くんのペースで。


私も嬉しくなって前のめりになる。