無気力王子とじれ甘同居。



大貴も、なんで急に来たいなんて言い出しちゃうかな〜…。


あ。


ううん、違う。


ちゃんと話をしようと思って来たんだよね。


きっと。



「祐実〜〜まだー?」



退屈そうにそういう声が玄関の方から聞こえる。



「もういいよ!!」


私は、大きな声でそう言ってから玄関の方へと歩く。



私もちゃんと、大貴に気持ちを伝えなくちゃ。




─────ガチャ



「どーぞー」


慌てて作った笑顔で出迎える。



「おう」


大貴は返事をすると『ほい』と言って私に袋を渡した。



はっ!!

コンビニで買った大福!!



私が袋の中に見惚れてる間に、大貴は慣れた足取りで家の中へと入って行った。



「わっ、ちょ、大貴!」