無気力王子とじれ甘同居。



「だって、まぁまぁモテる方だし、勉強できるし、優しいし、ずっと一緒だから鈍ってるのかもしれないけどさ、はたから見たら、祐実めっちゃ羨ましいよ?そんな幼馴染み」


うぅ…。


そうなんだ。


大貴がそばにいることが当たり前で、気づかなかった。


自分が恵まれすぎているなんて。


そして、大貴はずっとこんなアホな私に付き合ってくれて、好きにまでなってくれたんだ。


「あ、祐実、朝から気になってたんだけどさ



「ん?」


「手どっかぶつけたの?」


「…え?」


「いやそれ」


あいちゃんが、ジュースを飲みながら私の腕を指差すので、差された方をみる。



っ?!?!?!



これって……。



そこには、小さな痣がポツンとあった。



いや、どこかにぶつけた覚えなんてないし…。