「次はみっちゃんの番だよ。」
「え、あっ、はい!」

え、知り合いと自己紹介するの?
「あ……。哀川澪月、です。1年2組です。」
うん。
知ってる。

「僕は緋山螢。哀川さんと同じクラスです。」
そして全員の自己紹介が終わった。

「じゃあ、解散!」
その一言で全員が応接室から出ていく。
え、出ていく?
「哀川さん、状況が飲み込めないんだけど。」
「あ、えっとね、天文学部には家の事情とか色々なことで部活にあまり来れない子とかが来るの。だから部活は実際にはしてないんだ。たまに合宿に行ったり、部活したりするけどね。せっかく入部してくれたのにごめんね。」
ごめんね?
何に謝ってるんだろう。
「別に、僕的にはそっちの方がいいけど。」
僕は基本人と関わりたくない。
人間関係なんて面倒じゃないか。

「じゃあ、帰る。」
「あっ、帰り道分かる?」
「1度見たもの忘れないから。」
「そ、そうだよね! 私もいい?」
「……ん。」
バレるかは、別にいいか。
部活中だし。

そして、初めての学校生活を終えた。