_______________カチャカチャ、ジャー
二人分の食器を洗うなんていつぶりかなぁ。
もう何年も一人暮らしだから。
水谷さんがせっかくくれたチャンスだ。
絶対この体質を治して、普通になって、水谷さんを喜ばしてあげよう。
「うん! 頑張ろう!」
「何を?」
「きゃあっ! え、ひ、緋山君!?」
「うん。」
身長が私より断然高い緋山君に、急に後ろ立たれるとビックリする。
「髪乾かさないと、風邪ひくよ?」
「うん。ドライヤーの場所がわからないからないし、面倒だからいい。」
「ドライヤーはソファーの近くの棚にあるよ?」
「…………後でやる。」
そしてソファーのところに腰掛けた。
「ふふっ。」
「……ん?」
「なんか、家に人がいるって新鮮だなぁって。」
「そうなんだ。」
「あ、先寝ててもいいからね。 明日学校だから。」
「そうだね、先寝るよ。」
「おやすみなさい。」
「おやすみ。」
じゃあ、私はあと、お風呂入って、家計簿つけて…………。
今日はいつもより早めに寝ようかな。

