「1人にさせてごめんね。寂しかったでしょ?」







チュッ








伊織くんが私がずっとずっと望んでいた優しいキスを私に落としてくれる。







甘くて優しいキス。



この部屋に監禁されて何度も何度も落としてくれた大好きなキス。









だけど私が今望んでいるものは………








「寂しいよ。外に出たい。お母さんやお父さんに会いたい。夏栄や京治にも会いたいよ」








私には外が恋しい。





縋るように伊織くんを見つめる。








が。








「ダメだよ。花奈」








伊織くんは私の願いを笑顔でばっさり切った。