バンッ
伊織くんが勢いよく開けたのは男子更衣室の扉。
「え、え、伊織くん!!?ど、え、な、え!!?」
伊織くんの予想外の行動にパニックになり、うまく舌が回らない。
何事!!?
ダンッ
「いっ」
そして、シャワー室の個室に連れていかれて壁に思い切り叩きつられた私は苦痛で声を漏らした。
前を見れば酷く冷めた瞳で私を見つめる伊織くん。
「………っ」
かっこよくて、可愛いいつもの伊織くんはそこにはいない。
そこにいたのは冷たくて余裕のない男の人。
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