“自分に合う”彼女を探しているんじゃなくて、“自分に見合う(似合う)”彼女を探している感じがして、どうも苦手だ。
もし私が付き合うならば、イケメンではなくフツメンがいい。
…まあそんなこと、イケメンの彼にとってはどうでもいいことなんだろうけど。私は美少女でもなんでもないわけだし。
とっとと携帯でも取って帰ろう、そう思い教室に足を踏み入れたとき。吉田くんが、バンッ!と開いていた本を勢いよく閉じた。
「え、何…。そんな勉強してるところ見られたくなかったの…?」
隠れて努力しているところは見られなくない…的な?もしそうならば、悪いことをしてしまったな。
「え!?いや、違う!気にするな…。何か忘れ物か?」
「そう、携帯。あるかわからないんだけどねー。」
