吉田くんの秘密を知ってからというものの、彼は本当に私のことを監視するようになった。
吉田くんは私に誰にも言うなと言ったけれど、私が言った時点で信じる人など誰も居ないだろう。
容姿端麗で頭脳明晰、そんな彼がBLを読んでいるだなんていったい誰が信じるというのだ。言った所で私が馬鹿にされるだけだよ。
「…ちょっと小夏?聞いてるの?」
「え、あ…ごめん。聞いてなかった。どうしたの?」
「真帆ヤッてないんだって。なんか彼氏がマザコンらしくてさあ…。」
「は?マザコン…?」
「そう。家に行ったらお母さん居て、お母さんの自慢聞かされて、その日は帰ったんだって。」
「あ、そうなの…。」
真帆ちんの彼氏って、マザコンだったんだ。紹介してもらったときは、そんな感じ一切なかったのになあ。