――お昼休み。私は、高校に入学をしてから仲良くなった友達の朱里[アカリ]と、真帆[マホ]ちんと一緒に、教室でお昼ご飯を食べていた。
「そういえばあんた、この前彼氏の家行くとかなんとか言ってたよね?…ヤッた?」
「ちょ…!食事中…!」
「いいじゃん別に。小夏もそんなこと気にしないでしょ?」
「え?あ、あー…うん。」
「小夏、嫌なら嫌って言っていいからね?」
「ああ、いや、気にしないよ。話してよ、真帆ちん。」
今時の女子高生なんて、食事中に下ネタなんて当たり前だろう。勿論、そういう話が苦手という子も居るだろうが、私は大丈夫な人だ。
それならば何故、私が曖昧な返事をしてしまったのかというと――…、こちらをジッと無言で見て来る吉田日々輝のせいだ。