『鈴音先輩!!!!』



放課後。帰宅や部活、その他の準備でざわめく教室は、私の名を叫ぶ声で一時静まり返った。

クラス中の視線が叫び声を上げた彼女、そして私に集まる。


「…何かしら、笠松さん?」


「サクラ生が…!!」


「サクラ生が?」


「サクラ生が呼んでいます!!」


そんなのいつものことなのに、彼女は何を慌てているのだろう。


真意が分からなくて彼女をじっと見つめると、


「須川先生と戦っているんですよ!!!!」


とんでもないことを言い放った。