ダイニングテーブルで勉強していて、次第に眠たくなって突っ伏して寝てしまった。
 そこでドアベルが鳴り、起こされて、寝ぼけたまま対応したから、誰と話したのか覚えてない。

 ただ「お誕生日おめでとうございます!」というのはあった。
 あれがノゾミだったってことなのか。

 俺たちはすでに会っていた。
 そしてあの時のケーキは確か……

「嶺は苺が好きだからって言ったら、苺が沢山乗ったケーキ持ってきてくれたよね」

 そうだ、苺が沢山のっていた。
 学校に持ってきたお菓子も苺を使っていた。
 あれは俺が好きだと知ってたからだ。

 ノゾミ!
 思わず叫んで抱きしめたくなってしまう。

 3ヶ月の期間はノゾミが早めに終わらせてしまったが、ノゾミも頑固だから、一応区切りをつけたと言う事なのかもしれない。

 今度は俺が告白すればいい。
 もう一度、最初からやり直す。

『俺と付き合って下さい』

 俺は脳内で、告白の練習を何度もしていた。
 だが、次の日学校に行くと、ノゾミは来てなかった。