MAYBE TOMORROW

お兄ちゃんはそっと差し出したわたしの手のひらにカセットを乗せる。

「いま、聴いてもいいですか?」

「エッ?」

「いますぐ、もういちど聴きたい」

お兄ちゃんは悩んでいる。どうしたものかと。

「いやあ、参ったなあ」

「ききたい」

「そう?」

「はい」