MAYBE TOMORROW

「学校は慣れた?」

「少しだけ」

「そう。学生も多いしなかなか顔も覚えられないよね」

「やっぱりそうでしたか?」

「俺なんて、同じクラスの顔覚えるのに半年かかったよ」

「そんなに?」

「うん」

「それって、掛かりすぎじゃ?」

「たしかに。掛かりすぎだね」

お兄ちゃんはそういって笑う。しばらくまた黙って歩く。

住宅街なのに静かだ。