MAYBE TOMORROW

お兄ちゃんはそういってグラスに口をつける。そしてまた口をひらく。

「きょうも、してきたよ」

そういって微笑む。

「ほんとですか?」

「ほんとだよ。今日は寒の戻りでちょっと寒かったしね」

「あれ、すごく時間かかったんです。ぜんぜんうまくいかなくて」

わたしはあのときの悪戦苦闘を思い出して薄っすらと笑ってしまった。

「そう」

「はい。母にいろいろと教えてもらいながら」

「そうだったんだ」

「はい」