MAYBE TOMORROW

「つれてきてあげるよ!」

玲奈はそういうとすたすたとお兄ちゃんのほうに歩いて行った。

「さすが玲奈、どこまでもツヨキ」

おとなしい沙織には信じられないようだ。

玲奈はお兄ちゃんとナディアの間に割って入るとやけににこやかに
笑顔をふりまいてその輪にとけこみ、やがてお兄ちゃんの袖口を
つまんだかと思うとこちらにひっぱってきたのだった。

「ワあ~~来たヨ来たヨ!」

幸が驚いてあたふたする。

わたしもあたふたしたいのだけどそうもいかないのか?
ここはしっかりしなきゃいけないのかな?

お兄ちゃんはわたしを見てびっくりしたようだった。

わたしは小さくお辞儀をして勇気を出していう。