SE:キュルルルルル…ブオオォォォンッ(バイクに跨る龍司、エンジンに火が入る)
   ガラガラッ(旅館の窓が開く)

父親「―――龍司っ、ヤツの残した『しおり糸』が自分の首を絞めている!
   それを逆に辿ってヤツの巣に向かえっ!」
龍司「OK――っ!」
父親「いいか、巣に着いたら式神を使って最初に郁美ちゃんを覚醒させるのだっ!
   牙も月も無いお前に勝ち目はないぞっ!分かったなっ !? 」
龍司「合わせてOK―――ッ!」

SE:フォンフォンッ――ギャルルルルルルルルッ
   ブオオオオォォォォォォォォォ――――ッ(走り去るバイク)

父親「龍司…頼んだぞ…」
女将「…あの~、あなた方は一体…」
父親「おお、そうでしたな。まずはこの指を見て下さい」
女将・女A『はぁ、指?』

SE:ポンッ(飛び出す花束)

女将・女A『――花束…?』

SE:シュウウウゥゥゥ(花束から噴出す煙)

女将・女A『…う…うぅ~~~ん…』

SE:バタッ(倒れる二人)
   ダダダダダッ(大勢の足音)

父親「――――すまないね…悪い夢は忘れるのが一番…」
一団の男「頭領、準備完了しました」
父親「うむ。窓ガラス等、破損箇所の修復後、速やかに撤収する」
一団の男「はっ!」

SE:ダダダダダッ(目まぐるしく動く一団)

父親「…ふぅ…これで硫黄臭かったら、完全にMIB(メン・イン・ブラック)だな…」