そんなお隣さんの顔に、少しだけドキッとしてしまったせいか、

「う、ハイ...、すみません。」


と、少し、返答がどもる。

そうすると、お隣さんがわかりました、と言いそれに続いて

「はい。俺の名前は真島です。ま、し、ま。」

と私の顔を見てゆっくりと言った。



(なんだか、バカにされてるような気がする...)

と思ったが、実際忘れてしまった私が悪いので、素直に、

「はい、真島さんですね。今度こそ覚えました。」

ニコリ、と笑ってそう言い返した。

そう言った瞬間、ピーン、とエレベーターが一階に着いた。


「あ、着きましたね。」

真島さんが私のほうをみて、微笑みながらそういった。