瞑ったチサの目から涙が流れた。


「シュン、嫌だよ…。」



チサの声が震えている。




…やり場の無いこの感情をどうしたらいい?













チュッ…。


軽く触れるだけのキスをした。



…チサのおでこに。


「…帰れよ。」

ベッドから体を起こして、チサの方を見る事が出来ないまま言い放った。



チサはゆっくりと体を起こして立ち上がると、涙を拭いながら何も言わずに部屋を出ようとした。




…このまま帰して良いのか?