翌日朝から出勤すると店長に呼ばれ、付いていくとスタジオの奥にある季節物の小道具などを保管してある小さな部屋ーー通称倉庫に連れていかれた
「佳香ちゃん、懇親会の日大丈夫だった?蒼介(そうすけ)の隣だったんでしょう?」
倉庫に入ってすぐに店長が心配そうな表情で聞く
「蒼介??」
初めて聞く名前に疑問符を浮かべる
「専務よ」
「専務って蒼介って名前だったんですね」
ポカンとした表情で専務の顔を名前を結び付ける
「あ、そういえば専務も店長のこと美香って呼んでました!仲良いんですか?」
そうだ!電車で帰ろうとしたら美香に殺されるって却下されたんだった
「あれ?言ってなかったっけ?旦那なの」
え
専務が店長の旦那…?
「えええええー!?」
倉庫の中に私の絶叫が響き渡り苦笑する店長
「あいつ飲み会になると隣に座った子を潰すまで飲ますから同期の飲み会じゃ誰も隣に座りたがらないのよね…」
店長は片手で頭を押さえて、はぁとため息を吐く
「それで、佳香ちゃんも相当飲まされて歩くのもままならなくて蒼介がタクシーで送ろうとしたら彼氏が現れて連れ去ってったって言ってたけど…」
そうなんです、それで爆睡しちゃってこうちゃんに迷惑かけて怒られましたと心の中で呟き、店長には頷いて答える