「部長、私のことなめてるんですか?」 「はあ?」 「そんなに私のこと見下してるんですか。いつも」 ま、馬鹿なのはもとからだから別にいいけどさ。 そんなマイナスなとこばっか見てきていたことに悲しくなった。 一体部長はなにを見てきたんですか。 「……こーゆーとこ、ほんとむかつく」 手が離れた。 コーヒーを啜る音を聞いた。 むかつくむかつくって、こっちが言いたいくらいですよ。 むかつけばいいじゃないですか!勝手に! どーぞどーぞ、私も勝手にむかつ──。 「早く俺のものになればいいのに」