ゆっくりと足音がする。数人がこの車両に近づいてくるのが分かる。

そして、そいつらがこの車両に入ってきたのを見て、あたしは驚愕とした。

入ってきたのは五人。あの、怪しい紳士的なおじさんもいたが・・・あたしを驚かせたのは真ん中にいる拳銃を持ったバカ面した奴だ。

さっき、あたしを馬鹿にした馬鹿な駅員だ。よく見ると服に血がついている。まさか、こいつが乗客を殺したのか・・・。

「ハッハッハ!そこにいたね、中の上の刀を背負った変な巫女さん。殺されたくなかったら、そこどいてくれないかな〜」

「お前・・・まさかその武器商人の仲間か!」

あたしは殺気を出して馬鹿面をした馬鹿を睨み付けた。

「おおー怖い怖い・・・そんなに睨まないでよぅ。僕は武器商人の仲間ってゆーか、こいつらの上司だから。」

「なっ・・!お前が幹部だと・・・!」

「んー幹部でも組織のナンバー2よん。驚いたでしょん?でもお偉いさんも大変だよん・・・下っぱに良いところ見せる為に身を危険に晒して鉄道会社に忍び込んだんだから。」

「まさか、この汽車を乗っ取る為に鉄道会社に忍び込んだのか?」

「そうよん、作戦を成功させるには内部から崩壊させるのが定石ね。車掌さん殺したら、この汽車を奪って大日本帝国のバカな上層部と多額のお金と取引よん。」

やはり、武器商人は大日本帝国を相手に取り引きをして、金を取ろうということか。

帝都から東北に行くにはこの線路しか無いのだ。つまりこの線路を封鎖しこの汽車を奪えば、大日本帝国は東北への移動手段が船か自転車か徒歩しか無いのだ。

東北はまだまだ田舎だから開発せねばならない。特に北海道はロシアとの問題があるから放って置くわけには行かない。

しかし船はコストがかかるし、自転車と徒歩で時間が掛かりすぎる。

つまりこの汽車を人質に莫大な金と取り引き・・・取り引きすれば政府は応じるだろう。しかし、それは根本的な解決にはならない。

奴ら武器商人はその金で更に武器を作り、大日本帝国に反感を持っている組織に武器を売る。つまり、金を渡すだけ敵が増えるのだ。