「カナディア様おはようございます。」
海の波の音が鳴り響くなか私のお付きのメイドのサヤの声が響いた。
「あら…、
もう朝なの?サヤ、おはよう。
ごめんなさい…、体調が優れないの……
だからもう少し寝かして欲しいの」
私はベッドから身体を持ち上げサヤに眉を下げて口角を上げた。
するとサヤは呆れながら近寄る。
「カナディア様?
今日は婚約者のナビィ様とお食事の日ですよ?
朝から用意をしなければなりませんよっ
わかりましたかー?」
そう…、今日は婚約者のナビィ様とお話ししなければならない。
正直言うと話したくないし会いたくもない。
しかし、ナビィ様はこの国の最有力の貿易会社の息子。
そしてこの国の王女のこの私…カナディア・ミロン。

