ダンテは一口紅茶を飲む。

「で、今回はいったい何をしようってんだ」

そう言い、ダンテはエレンのほうに視線を向けた。

エレンは2日程前にコンスタンスから受けた依頼についてを簡単に説明する。

「これがその子供のポケットに入っていた薬です」

そう言い、エレンはコンスタントから預かった錠剤の入った袋を取り出した。
ダンテはそれを手に取り、眺める。

「で、お前の事だからその子供がいたって場所は割れてるんだろ？」

そう問えば、エレンはイアンに視線を向けた。
イアンはノートパソコンのディスプレイを2人に見えるように向ける。

「工場地区にある研究所です。表向きは新薬の開発を行っていることになっています。子供達はどうやらそこで被験体にされていたようです」
「気分のいい話じゃねぇな」

ダンテが眉間に皺を寄せた。
それにエレンは頷いた。

「今回は子供の救出を手伝っていただければと思います」
「そりゃいいが、研究所やら売人やらはいいのか？」
「そちらはあちらがすでに動き始めているので」

エレンは一度話を切り、紅茶を一口飲んだ後、続ける。