あの後彼はずっと私を抱きしめてくれてた。




「ねぇ、貴方はだれ?」





?「俺?
俺の名前は橘 颯斗【たちばな はやと】
橘組の若頭だ。」




ヤクザってこと?




「そっか。
入学してからまだ一回も来たことないってことは1年?」





颯「いや。
高2だ。
去年は一回も来てないだけだ。」





「来なよ……。」




颯「組の仕事で忙しくってな。
まぁ、この学校点数取ってれば留年しないから大丈夫だ。」




「そうだけどさ……」





颯「なぁ、綾奈。
俺はお前を救いたい。」






「急に何?」





颯「俺はお前を闇から救いたいんだ。

お前は今何を望んでる。」







私の望み……





それはただ一つ。






「助けて欲しい……。」