「あ、えと…奏音、ちゃん?」


「はいっ!」


「あ…タメでいいよ?同い年だしさ。」


そう言うと、きょとんとした表情をして、

「あ、やはり現代でも、仲良くなると親しく呼ぶのですね。」と呟いた。


「はいっ!分かりました!では…。」


やはり敬語のまま頷き、続けた。


「趣味とかあるの?」


「バスケ。好きな人がバスケ部だったから。」


「へぇ!じゃあ、好きな食べ物とかは?」


「カレー。好きな人の好物だったから。」


「……!」


そこまで言うと、彼女は言葉を詰まらせた。まるい瞳をさらにまるくして、固まっている。


見るからにして純粋そうな彼女。


もしかして、初恋もまだだったりして?


少し緊張しながら、次の言葉を待っていると、彼女はこう言った。