おばあさんは驚いたような表情になり、そして目を細めてほほ笑んだ。


シワの深い顔が更にクシュッとゆがめられる。


「あら、ありがとう。でもお嬢さんこれから学校でしょう?」


優しい声だった。


あたしはその声にホッとしてほほ笑んだ。


「学校が始まるまでにはまだ時間があるから大丈夫です」


あたしはそう言い、おばあさんから荷物を2つ受け取った。


飲み物が多いのか、ずっしりと重たい。


これを家まで持って帰るのはあたしでもしんどい。


おばあさんもきっと困っていたことだろう。


「家はすぐそこよ。手伝ってくれてありがとう」


家に到着すると、おばあさんは頭を下げてもう一度「ありがとう」と繰り返した。


その時確かにおばあさんが金色に輝いた。


今日1つ目の『幸せポイント』だ。