「あたしはイジメを助けたことを後悔していないし、これからも後悔するとは思えない。だけど、イジメのターゲットになってしまった事で心配はかけると思う」


あたしは一気にそこまで言って、息を吐いた。


「先に謝っとくね。ごめんなさい」


そう言い、頭を下げる。


長く長く、頭を下げた。


あたしはこれから近い未来、もっともっとこの両親を傷つける事になるのだから。


あたしはこの世から消えていなくなる。


それが2人をどんなに傷つけてしまうのか、想像もできなかった。


「もう、いいわよ。話してくれてありがとう」


お母さんがそう言ったけれど、あたしはしばらくの間頭を上げなかったのだった。