ホテルに着くと、フロントを通らずエレベーターに向かった。 「チェックインしたままなの?」 「まあな」 いつもの部屋に入ると、抱き締められた。 急にこんなことをされると、ドキッとする。 「歌織……」 「ん?」 少し離れて、触れるだけのキスをして身体を離した。 「もう少ししたら食事行こうか?」 「そうね」 時計を見ると11時半。 何か、あったの? ふとそう思うのは、優人さんがいつもと少し違うから、なのかもしれない。