電話を切った後に、思い出した。

そう言えば、由美に楽譜は家にあるって言ってたんだ。

由美が家に曲の書いた楽譜があるって言ったのを忘れているとは思えない。

やっぱり由美はわかってたんだ。
わたしが嘘をついてるってこと。

海くんや祐介はどうかは分からないけど。

由美の優しさにまた胸が締め付けられた。


お風呂に入り、働かせた頭をリラックスさせた。

夏は普段シャワーしか浴びないけど、たまには浴槽に浸かるのも気持ちい。


気がつけば1時間近くお風呂に浸かっていた。

それでもまだ興奮が冷めず、布団に入りながらも目は冴えていた。

疲れているはずなのに、そんなこと全く感じなかった。