「明後日………。」


「明後日?なら、明後日の朝一で出せ。」


「松井、来週で頼む。」


「はい。」



副社長の言葉をメモしていく。



「次の議題はあるか?」


「進捗状況の確認をお願いします。」


「分かった。」



副社長に支配された会議室が静まり返り、海外事業部のリーダーが進行を始めた。


その様子をメモしながら聞いていく。



「副社長、資料作成で報告書が間に合いませんでした。すみませんが手書きで失礼します。」



陽輝の言葉に副社長が陽輝を見た。鋭い視線を何ともないように受け止める陽輝を私も見つめた。


副社長が見つめていた視線を資料に戻した。



「構わない。進捗を続けてくれ。」



副社長の言葉に私も小さく息を吐き出さした。また陽輝を怒ると思ったからだ。


陽輝の手書きの進捗を読んでいくが、綺麗に纏められた資料に思わず感心してしまった。