暗闇の中に大きな爆発音がする。その爆発が起こったすぐ後目の前にあった真っ黒な景色に真っ赤な血痕ができた。血痕はどこに飛ぶか分からない位の比率でいろんな所に飛んでいた。そして少しすると人間の叫び声が聞こえてきたのです。その叫び声の直後、人間の腕が飛んできて目の前の景色が揺れて、ぶれて血痕の数がさらに増えたのです。そこで僕は目を覚ました。起きた時は神から放たれる光のオーラが目に入ってきて光が眩しく腕を目の上に置いて目を細くして呟きました。
 「眩しいな!いつかあの神の首掻っ攫って(かっさらって)上に上げてこの家の象徴としてやる。」
 そうするとミントラは自分を起こした神の眩しな光に怒り光を放っている神を恨んだのです。しかし神に近づくのはどんだけ立派な父親を持っていても優秀でも近づくのは困難なのです。困難な理由は神の近くには鍵監止殺機械式呪文結界(かぎかんしさつきかいしきじゅもんけっかい)が掛かっており普通の聖者には開けられないようになっているのです。もしこの結界に触ってしまったら結界に付けてある機械式の放出官から大量の悪魔の血が降り注いでくるのです。そうすると当然その聖者は瞬殺してしまうのです。
 「まー 神の近くに行けるとすれば完全に堕天してその後悪魔になり悪魔の血が降り注いでも死なないからね。でもそしたら天界に近づけないか。 ははっ」
 ひどい捨て台詞を言ってそのまま起きいつもの生活に行く。毎日、毎日同じ夢を見て最後は起きてしまうミントラでした。この後はまだ一回も見たことがないのです。
 「この夢を見はじめてからもう70年。天界の聖者達にとっては短いですが僕にとっては少し長かったかな。」
 天界の聖者達は時間の進みが大きく違うのです。天界に一回入ってしまうと聖なる力で転生するまで死ぬことができないのです。確かに他の聖者達の時間の進みは速いのです。天界に入ってしまうと一時的に不老不死になってしまうのです。だから時間の神『クロノス』が天界に力を貸して時間の速さを上げているのです。しかしミントラだけは70年の年月が人間と同じ速さになっているのです。しかしそんな事言える事もなくずっとそのままになってしまっているのです。
 「おお 来た!じゃっ もうそろそろ学校行く時間か。」
 天界には時間という物が入りませんが最低の事はその時になったら自動脳直接報告の機械を神が作ったのです。天界の空気を辿って微量の電気が聖者達の頭に届き刺激を与えるのです。そこで自分の用事を思い出すのです。
 [聖なる者に与えられし翼よ・今ぞ羽ばたきの時]
 そうすると刺激が起こった瞬間ミントラは聖者の翼を現せられる呪文を唱え始めたのです。聖者の翼を出せるのは聖学校の者と聖学校生以上の存在なのです。
 「飛ぼうかな。ゴミクズ共がうじゃうじゃと上から見るのは楽しいよね。ははっ」
 ミントラは翼が現れると飛ぶ時の快感と自分からの視野の様子を誰いない部屋の一角に喋ったのです。誰いない大きな屋敷の部屋の一つでその中にはベッドしかないつまらなく孤独を表す部屋でした。
「よいしょっと!」
 そうするとミントラは脚に力を思いっきり入れ左脚を蹴って煙が上がり飛んだのです。雲一つない真っ青な空に飛んで風圧を切ってにっこりと笑い顔を一旦下に向けてまた上に向けてそのまま飛んで行ったのです。
 「もうすぐかな?よし 速さを緩めて屋上に着陸するか。屋上ラインオールクリア! 天風17の4 方向は東から南 着陸テストもオールクリア! 着陸します」
 ミントラは目的地に近づいた時パイロットみたいなことを言って着陸させたのです。聖者の翼というのは最大で音速ぐらいのスピードを出せるのです。しかし聖者の翼というのは、体の一部になってしまうのです。だからもし聖者の翼が負傷してしまったりした場合は聖者の未来を左右してしまう物なのです。
 「とん ががが しゅううう たっ」 
 何かが何かにぶつかった様な音がしたのです。ミントラが聖学校の屋上に着陸したのです。最初はスピードを少し落として靴で着陸したためそこに摩擦が起きた様な大きなすごく鈍い音はしたのです。そしてスピードが緩み小さい音がして実際止まった音で終わったのです。
「今日も問題なく無事着陸!そして翼の聖正細胞を抑えて呪文を解きオールクリア!進行の停止を確認しました。」
 ミントラは停止を確認して聖学校飛隊司令部に連絡したのです。連絡方法は連絡呪文ではなく暗号電脳連絡呪文で特定の司令官に連絡するのです。
 「こちら聖学校飛隊司令部です。司令部 ミントラ担当トスキです。tetotemainamita」
 聖学校飛隊司令部は各生徒によって担当者が分かれており総勢7人が司令部に存在しているのです。翼を用いて登校しているのは15人な為何人かの司令は2人の生徒を担当しなければいけないのです。しかしなぜこんなに翼利用の生徒が少ないのかというと許可されているのは、ASランク以上だからです。それに司令とは暗号電脳連絡呪文で会話をしなければいけなくASランク以上じゃないと利用できないようになっているからです。
 「はい!わかりました。tototemu」
 この呪文は簡単にできているように見えてこの呪文は天性数学、聖正解読、聖力バランス全部を取得していなければいけないのです。
 「はー 今日も無事着陸ですね。つまらないなー。毎日同じ事の連続で変哲も無い。悪魔の追撃とかハプニング無いかな。ははっ 」
 「おい ミントラ! 今日もしけたクソみたいな顔だな。君と今同じ環境で生きている事を深く憎く思うよ!!」
 そしたら後ろから罵声が飛んできたのでした。この声の主はミントラと同じASランクのガリアスでしてミントラを非常に嫌っているものです。確かにミントラとは同じASランクですがその中でも天と地位の差があるのです。一番上の位がASランクですべてがまとめられてしまっていますがその中でも実力は全く違うのです。
 「君は優秀なくせに聖者としての誇りが一つもない。君こそ最悪の存在『悪魔』だよ。」
 ガリアスは自分の意見を淡々と言って最後には聖者にとっては一番聞きたくないランキング第1位の言葉なのです。
 「ほう! 僕が悪魔だったら君みたいな誠実な聖者を一番に殺したいと思うね。それに自分の実力が僕より怠っているからって逆恨みしないでね。」