「人間が誰かに会えたり何か大切なものに出会えたりできるのは何故なのでしょう?それはただたんに偶然なのでしょうか? いえ 違うのです。これは全て天使がやっていることなのです。人間界では天使の存在や神の存在は信じられていません。それどころか聖なるものという言葉を発している者は何かの病気だと思っているのです。確かに人間は普段、自分たちの作った世界で生きているので自分たちから異なるものは受け入れられないようになっているのです。そうやって守っているのかもしれません。しかし聖なる者も天使も存在するのです。この人間が住んでいる地界の出来事のだいたいは神が決めます。神は人間世界がうまくいくように起きることを全て決めているいます。しかし神がわざわざ地界へ降りて一つ一つやるわけではありません。神が告げたことを天使が人間世界に降りて神が告げたことに沿って仕事をしますね。しかし天使が地界に降りて見つかると哀れな人間たちは群れになって騒ぎ始めます。だから見つからず仕事をこなすのが必須です。もし見つかったら刑罰が待っています。とっ、ここまでにしておきましょう。人間のことについてはまた後ほどやるとして。皆さん 聖戦服に着替えて下さい。これから対戦の練習をしますよ。さー 戦式場へ!!」
  その女の人は力強くはっきりとした声でクラスのみんなに言いました。彼女は僕たち天性3年Aの担任なのです。僕はミントラでこの聖者学校に通っています。天界には未来の聖者を育成する聖者学校があります。
 小さいところはいっぱいありますがその中でも大きいのが エストノーラス学院、グランテンタス学園、ノダイラス学院の三つです。僕はエストーラス学院に通っています。聖者学校は天性4年までありますがこの学校は天使の育成だけではありません。聖兵や聖術師を育てるところでもあるのです。
 そして対戦は主に聖兵志望者中心の授業です。正式授業時間外では自分の専門分野を学べるですが正式的授業ではだいたいバランスとっていろんな授業をするのです。
 「拒否権はありますか?自分 天使になりたいんで聖兵志願者だけでいいじゃないですか!」
  そしたらちょっと否定的で天使になることしか考えられない男の子デニアルが口を開きました。なんでも嫌味っぽく言って先生を正論で倒す厄介者です。だから先生のみなさんは嫌っていて大抵の先生は無視しているのです。天使以外のことに関する授業は興味を全く持たずいつも文句言ってばっかりなのです。しかし僕達の担任のクラスの先生は違います。彼女の名はエレモリー先生でベテランの先生なのです。Aクラスにはいろいろと厄介者がいて若者の先生では務まりません。
 確かにAクラスの者達はいろいろな分野で優秀ですが皆、頭が固く自分の専門分野のことしか考えられないのです。天界にはいろいろな仕事や伝統があるのです。普通の課程分野でも皆そこそこ優秀ですが自分たちの得意分野において相当な自信があるため他の分野は受け入れようとしないのです。しかしAクラスの中にもどんな分野も受け入れられてどの分野においても学年でトップクラスの人達がいるのです。
 確かにその者達にも専門分野はありますがどの分野も得意なので成績はさほど変わりません。しかし他の者達の成績を見ると自分たちの得意分野がずば抜けているのです。なんでも出来る生徒でも一つしか極めていない人にはかないません。だから結局何でも得意な人でも極める分野は決めなければいけないのです。だからデニアルは反抗的なのです。
 [時は来たり・この時を持って殲滅を開始せす・悪は残りなき]
   次の瞬間、対悪魔用呪文が唱えられたのです。この呪文は悪魔にしか効きませんが天使にも当たり所が悪ければ神経に伝わってしまい信号が悪い方向へ行き体が動かなくなってしまう場合があります。この呪文を唱える時には相手の方に指を向けてちゃんと狙うのです。そしたら体のいろんな神経を通って攻撃用の魔法が指先にたどり着き放たれるのです。この時無意識に体が天使の血を微量にとって放たれるのです。悪魔には絶対の攻撃は天使の血を当てることです。
 そしたら悪魔の肌が天使の血に反応して悪魔の肌は溶け天使の血が悪魔の血に混ざるのです。そしたら混ざってはいけない物が混ざってしまい異類血複合作用が起きるのです。
 異類血複合作用とは複合してはいけない血が複合してしまい副作用が起きることです。異生物の血は異生物の血に複合してはいけないようになっています。そういう時に起きる作用が異類血複合作用なのです。異類血は全身に一瞬で回って生物によって異なりますが悪魔の場合は7秒弱と言われています。
 「今のがもし対聖用呪文銃であなたに当たっていたらあなたも即死ですよ。あなたが地界に降りて悪魔に出くわし戦いに発展しまったとき何も知識や技術がなかったらあなたは死んでしまいますよ。どんな仕事にも危険はあるのです。戦うのも薬作るのも地界に降りるのもです。でもどの分野も時によって役に立つのです。だからあなたたちの命を守るためにも専門分野だけではなく他分野の知識や技術も必要なのです。」
  そしたらエレモリー先生が口を開きました。エレモリー先生はベテランの先生なので生徒の扱いも慣れています。若い頃は最強の天使と言われていました。もう天使業は引退したのですがまだ天使から離れられず今は教師をやっているということです。教師というのは知性を持っていなければいけないので元天使業か元聖術師じゃなければいけないのです。しかし対戦の授業ではちゃんとした技術がないといけないので戦いの知識のある元聖兵の隊長クラスが担当するのです。
 しかし隊長クラスの人が担当してくれるということはラッキーなことなのです。普通の学校は元聖兵の兵クラスが担当する科目なのです。この3大天使学校は立派な人を育成しなければいけないので立派な先生を生徒たちにつけるのです。
 「すっすいません。でも先生!あなたは元天使ですよね。あなたが大戦を経験したからといって対戦の授業まで本当教えてよろしいのでしょうか?確かに相当の成果出したということは聞いています。確か悪魔を一匹殲滅したとか。それに悪魔の捕獲に貢献したそうですね。しかし聖兵ではありませんよね?それに複合授業も先生がやっていますよね。歴史とレトン語と聖式はもちろんのことですね。まー それは担任だからとして。何故なのですか?」
 デニアルは先生の対応に一瞬びっくりして謝ってしまいました。しかし自分のプライドが許さないと歯向かました。デニアルが突っついたのは先生の弱点でした。先生は確かにAクラスの全授業を受け持っています。しかしそれは先生が昔大きい成果を大戦で出したからです。10000年ほど前に悪魔と天使の間で大きな争いが起きたのです。通称『死界天界大戦』で天使と悪魔が自分達の神と王をかけて戦ったのです。確かに天使と悪魔には因縁がありますがここまでの大きな争い初めてでした。この争いの前に大天使の一人が悪魔に殺害されたという報告が神のところに来たのです。その大天使の名前もペトモスであります。その大天使は神様を最初の頃から見てきており神が一番信頼していた者でした。
  神は最初の頃自分の強すぎる力を抑えきれず色々な破壊行為をしてしまったのです。確かに地球を作ったのは神ですが地球を半壊させてしまったのも神なのです。6550万年前、地球にとんでもなく大きな隕石が落ちました。このせいで多くの生物が絶滅してしまいました。でもこれは隕石ではなかったのです。
 神というのは宇宙を作った存在なのです。だから神の心すなわち精神が乱れると宇宙も乱れてしまうのです。この時ちょうど惑星が神の手で作られている途中でしたが精神がちょうど頭痛がきてしまったのです。宇宙という膨大なものを作り管理しなければいけないため急に頭痛がくることもあります。しかし惑星建設途中だと惑星が壊れてしまい他の惑星にも影響があるのです。しかしこういう時天使が止めに入ってくれるのです。
 この時の建設途中の惑星が大きすぎて止められませんでした。このせいで神は悪魔という誤差が産んでしまったのです。こうやって生まれてしまったのが『悪魔』でした。悪魔が生まれたことで天界には凶しかなく責任を感じてしまった神は厳しい状態に自分で追い込んでしまいました。この時の神の精神は崩壊状態で助けてあげなければいけない人が必要でした。そして助けてくれたのが大天使ペトモスでした。
 この時の神は凶暴な状態だったので近づいた天使達は皆気絶してしまったのです。しかし覚悟を決めた天使が一人いました。それはその頃神の秘書であった若い大天使ペトモスでした。確かに大天使ペトモスは天使学校を首席で卒業しましたがさすがに耐えられる可能性は低いのです。しかし大天使ペトモスはそんなことを耳にも入れず突っ込みました。
 そのおかげで神は助けられました。大天使ペトモスはこの特攻のせいで脳の一部が破壊されてしまい聖なる力が弱まってしまい天使の本業の降臨ができなくなりました。神は大天使ペトモスをそれから一番信頼しているのです。
 信頼していた人物が殺されるということは怒りと悲しみの感情が生まれるには十分な理由です。こういう事件が神にも起き大戦がはじまったのです。しかし悪魔を作ったのは神なので当然天界が勝ち悪王は殺害されました。この時どさくさに紛れてある天使が悪魔の幹部を連れさらいました。この天使が僕達の担任のエレモリー先生です。
 連れてきた悪魔を解剖した対悪魔用呪文を作ったのも先生でした。その時は先生も一人で他のもう一匹の悪魔幹部に気付かれてしまいましたが自分の戦闘力と聖力を使って悪魔幹部を倒したのです。その悪魔幹部は散りの一つも残さず消えてしまいました。
 「確かに私は聖兵でも聖術師でもありませんけど、どちらのプロよりも成果も技術もあります。あなた今楽に悪魔と戦って殺せているのは誰のおかげだと思っているのです。あなたが今安心して地界に降りられるのも誰のおかげだと思っているのです?」
そしたら先生は強気に言いました。
 しかし少し話し相手をおとしめるような言い方で話していました。でも先生の言っている事は全て真実であり間違った事は何一つ言っていないのです。確かに先生のおかげで天使たちは地界での仕事もやりやすくなったし聖兵たちも戦いやすくなりました。先生は自分の弱点を長所にしてしまったのです。
   「「私 エレモリー テスラルですのよ」」