あーちゃんはくるりとこちらを向いて、私を抱きしめた。
「あーちゃん…?」
ああ、何かあったんだ。
この目を、私は知っている。
「風邪ひくぞ、アホ。」
そうだ。
初めて出会った日と同じ目をしている。
「ねえ、あーちゃん。何かあったんでしょ?教えてくれないと、話してくれないとわかんないよ…あーちゃん…」
あーちゃんは、腕を緩めて顔をこちらに向けた。視線をそらさず、互いに数秒見つめ合ったところで。あーちゃんは困ったように笑って、私にキスをした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…