ボーッと歩いて、 街灯が照らす下を通り抜けて。 その度に私が主人公だと、 自身の存在を確認した。 いいことも悪いことも全て混ぜて溶かしたような夜の世界は、日の照らす日常よりもずっとずっと、優しくおもえた。 陽の元は真実。 闇の中は偽り。 それならばなおさら、 夜の方が優しく感じてしまう。