それでもいいって、いったじゃん。


住宅街の夜は静かで、それでいて暖かい。


いくつもの家庭を育む家々を横目に、
1人。


ずっと、慣れっこだった。
むしろ、1人になりたいと願うことすらあった。


わたしの心は、ずっと1人を望んだ。それは、与えられた孤独を認めたくなかったから。


与えられるよりずっと、
望む方が辛くない。


そうやって、自分を守っていた。