煙草が、じわじわと灰になっていく。 聞きたいことなんてきまってないのに、「ねえ」って袖を掴みそうになる。 聞いたってきっと、何もわかりはしないことも、なんとなくわかっている。 知らぬ間に歯車は動き出して、 引き返したいとも思わないのはエゴだと言われても、私は、 彼をもっと深く愛していくだろう。 きっと、愛さずにはいられない。