それでもいいって、いったじゃん。

「あなたの名前、は………」

どれくらいの時間が経っただろう。
薄暗い公園に、爽やかな風が吹いた。

夜に降りた月。
耳を澄ませば、色々な音が聞こえてくる。


世界は、いろんな音に包まれている。


彼のどこか弱々しいその瞳は、言葉は、きっとそういうものを聞きすぎたからなのかもしれない。

人の心の音を、
拾いすぎてしまっているのかもしれない。

人の心は、天の音。
ああ、そっか。