「そこまで言うなら、どうしてお前から都に別れを告げない?」
「…」
「だらだらと文句ばかり言って自分から現状を変えようとしない腑抜けぶりは、新卒の頃から変わらないな」
「な…っ!」
「グダグダ言っているが、結局お前は寂しかったんだろ? 都に追い抜かれて置いてきぼりを食って、ガキみたいに拗ねていただけだろ? 彼女のことが、好きだったから」
憎しみに張り詰めていた基樹の顔が、かすかに動いたように見えた。
「悔しかったんなら、なぜ別の手段ででも都に追い付こうとしない? なぜ動こうともせず同じ場所に留まって腐りきっている? やめろよ。お前のその汚れた根性で、これ以上都を汚すのは、やめろ」
「なん…だと、向居…! よくも…!」
顔を真っ赤にさせ言葉を絞り出す基樹。
怒りと羞恥がないまぜになって歪むその顔は、どこか泣きだしそうにも見えた。そんなこと、とっくによく解かっている、とでも吐露するように。悲しげに。
震えた手で自分の胸倉をつかむ向居の腕をむんずとつかみ、片方の拳を振り上げようとする。けれども、それよりも早く向居が卑しいものにでも触れてしまったかのように、基樹を突き放した。
「…」
「だらだらと文句ばかり言って自分から現状を変えようとしない腑抜けぶりは、新卒の頃から変わらないな」
「な…っ!」
「グダグダ言っているが、結局お前は寂しかったんだろ? 都に追い抜かれて置いてきぼりを食って、ガキみたいに拗ねていただけだろ? 彼女のことが、好きだったから」
憎しみに張り詰めていた基樹の顔が、かすかに動いたように見えた。
「悔しかったんなら、なぜ別の手段ででも都に追い付こうとしない? なぜ動こうともせず同じ場所に留まって腐りきっている? やめろよ。お前のその汚れた根性で、これ以上都を汚すのは、やめろ」
「なん…だと、向居…! よくも…!」
顔を真っ赤にさせ言葉を絞り出す基樹。
怒りと羞恥がないまぜになって歪むその顔は、どこか泣きだしそうにも見えた。そんなこと、とっくによく解かっている、とでも吐露するように。悲しげに。
震えた手で自分の胸倉をつかむ向居の腕をむんずとつかみ、片方の拳を振り上げようとする。けれども、それよりも早く向居が卑しいものにでも触れてしまったかのように、基樹を突き放した。



