練習場らしき場所の、中心に立つフードの男の子が一人。
「なっ!!」
カイラ兄様が声を上げるのも、無理はない。彼は一歩も動かず、口も開かず、その練習場を更地にした。
「一応、これ昔に水神様が作ったって噂の、世界一の強度を持つ素材で作られた建造物。映像は数十年前だけど、参考になるかしら?」
参考になるどころの騒ぎじゃない。水神様も絶句している。
「彼は四天王の3番手リコ。冷静沈着とも、無感情野郎ともいうわ。」
「3番で世界最強の強度を破壊って。上はどうなってんだよ。」
ゲキの笑い切れていない笑いに、スズさんは下を向いて話した。
「私のビジョンは、この目で見たものか、今思うものしか映し出せない。だから、今見てもらえる映像戦闘データは彼のものしかないの。ごめんなさい。」
なんだか気まずい雰囲気の中、カイラ兄様はいつもの口調で話した。
「てか、相手のことを知って対戦できる機会なんて、そうそうねえよ。模擬戦くらいだ。」
スズさんは咄嗟に顔を上げた。
「戦争ってのは、ほとんど行き当たりばったり。臨機応変ってやつ?だから、あんま気にすんな。」
「なっ!!」
カイラ兄様が声を上げるのも、無理はない。彼は一歩も動かず、口も開かず、その練習場を更地にした。
「一応、これ昔に水神様が作ったって噂の、世界一の強度を持つ素材で作られた建造物。映像は数十年前だけど、参考になるかしら?」
参考になるどころの騒ぎじゃない。水神様も絶句している。
「彼は四天王の3番手リコ。冷静沈着とも、無感情野郎ともいうわ。」
「3番で世界最強の強度を破壊って。上はどうなってんだよ。」
ゲキの笑い切れていない笑いに、スズさんは下を向いて話した。
「私のビジョンは、この目で見たものか、今思うものしか映し出せない。だから、今見てもらえる映像戦闘データは彼のものしかないの。ごめんなさい。」
なんだか気まずい雰囲気の中、カイラ兄様はいつもの口調で話した。
「てか、相手のことを知って対戦できる機会なんて、そうそうねえよ。模擬戦くらいだ。」
スズさんは咄嗟に顔を上げた。
「戦争ってのは、ほとんど行き当たりばったり。臨機応変ってやつ?だから、あんま気にすんな。」

