「っていうか?え、何?初恋が私って?」
「なんや不思議やないやろ?好きな子にちょっかいかけたくなるって。孤児院でお前に手出してた主犯は俺やし、あん時はマジで悪かったな。」
タイガの言葉に合わせたかのように、優しい風が吹いた時だった。
「タイガ!ちょっと!」
顔面蒼白で現れたのはオウナさん。何やらタイガに耳打ちすると、ワントーン落ちた真剣な声で言った。
「ッ!まずいな…早く転移しろ。」
「何かあったの?」
「勘やけど、少々面倒な奴も来る。フィーネ、お前は術式でアスレイさんのとこへ転移しろ。」
「(術式を…使う?)」
「できるやろ!?早くッ!!」
叫び声も遠くなるような、焦点が合わないような状態で術式を発動したとして───
「上級術式、」
『精霊回路が消えて…。足が、動かない…。』
「上級、術式、瞬間移動…あれっ、転移しないや…どうし、よう。」
───効果が発揮されるとは限らない。
「なんや不思議やないやろ?好きな子にちょっかいかけたくなるって。孤児院でお前に手出してた主犯は俺やし、あん時はマジで悪かったな。」
タイガの言葉に合わせたかのように、優しい風が吹いた時だった。
「タイガ!ちょっと!」
顔面蒼白で現れたのはオウナさん。何やらタイガに耳打ちすると、ワントーン落ちた真剣な声で言った。
「ッ!まずいな…早く転移しろ。」
「何かあったの?」
「勘やけど、少々面倒な奴も来る。フィーネ、お前は術式でアスレイさんのとこへ転移しろ。」
「(術式を…使う?)」
「できるやろ!?早くッ!!」
叫び声も遠くなるような、焦点が合わないような状態で術式を発動したとして───
「上級術式、」
『精霊回路が消えて…。足が、動かない…。』
「上級、術式、瞬間移動…あれっ、転移しないや…どうし、よう。」
───効果が発揮されるとは限らない。

