茜はベッドに横になる父の手を握っていた。



そのそばには白衣姿の司がいる。



父の体にはたくさんの機械がつながれていて、口元には酸素を送るマスクがつけられていた。






茜の父は2年前に膵臓にがんが見つかり、ずっと病と闘ってきたが、とうとうその命が尽きようとしていた。