岬君は変わらずにいるのだろうか? 都会に出て行き、変わってしまったのだろうか? 変わってしまったとしても、あの3年間を忘れずにいて欲しかった。 今日は私の誕生日。 23歳の誕生日。 一人で祝う誕生日のためにケーキとお酒を買って、家に戻る。 その日は夕日がとても綺麗で、アパートの前には人影が見える。 「原田、おめでとう」 「岬君……」 少し大人になった君がこの町にいた。 私達が出会い、恋をしたこの町に君がいる。