お寿司屋さんについて。

個室に入ると、とりあえず乾杯。

美味しいお寿司を食べながら、前々から考えていたことを伝える。

『おじいちゃん?私、おじいちゃんとおばあちゃんの養子になってもいい?あの二人と親子でいたくない。』

二人は嬉しそうに笑い、

「それ、いい考えやね。」

「すぐに手続きしちゃるよ。」

そう言ってくれた。

『ありがとう。』

私も笑顔で、また三人で乾杯した。

その時、私のケータイが鳴った。

『あっ、成くんだ。出てもいい?』

「はいはい、今日の事、もう伝わったんやない?新しい威音の番号、私が教えちょったからかけてきたんやね。」

おばあちゃんがお寿司をつまみながら言う。

『もしもし?』

“ハデにやったなぁ~。三人の総攻撃見たかった!”

『一緒に行けばよかったね?』

“威音達が出ていったあと、おじさんは冷静に愛人二人を切って、おばさんはぶちギレして山崎と女に掴みかかったらしいぞ。オレの友達から聞いた。”

成くんの友達が営業にいるんだよね。

『女の嫉妬は恐いね。特にあの人、嫉妬深いから。』

“で、じーちゃん横にいるんだろ?”

『うん、代わるね。』

おじいちゃんはわかってたように、手を差し出しケータイを持つ。