「じゃあ、体育の授業始めるぞー!」
体育教師のアキラがそう言うと、生徒たちは各々の魔法道具を召喚した。
生徒全員が道具を召喚したのを見て、アキラは言った。
「よしっ!全員出したな。神木‼」
「はい」
「前へ」
未来は言われる通りに前へ出た。
アキラは未来に髪飾りを渡して言った。
「これをつけろ」
「…はぁ…?」
言われるがまま、未来は髪飾りをつけた。
「今日の体育は鬼ごっこだ!」
「はぁ…」
「髪飾りをつけている人が鬼。捕まったものは、このマークが魔法道具につく。」
アキラは全員にクローバーマークを見せた。
「つまり、未来に捕まったらアウトってこと?」
「その通り。ただしマークをとるには味方にマークを壊してもらうしかない。」
「鬼の交代は?」
「ない。神木なら平気だろう?」
「問題ないです。全員捕まえたら?」
「その場合は、もう一度だ。ただしその場合は、鬼交代だ。」
「魔法道具の使用は?」
「使ってもいいが、怪我をさせないこと。」
そう言われると、未来は魔法道具である弓をしまった。
未来以外の者は全員距離をとった。
アキラは周りを見て言った。
「では、始め!」
その声が聞こえた瞬間ー!
「捕まえた。」
『えっ…?』
女子5人の魔法道具にマークがついた。
5人は驚きながら言った。
『いつの間に!?』
「ついさっき。」
そう言うと未来は他の人にマークをつけていき、残りは慎、佳、凛、舞、オリガの5人だけになるのだった。