彩は必死で智也に

訳を聞いた

 「急にどうしたのよ?

智也さん、本気なの?」

 「すまない。僕は

仕事に専念したいし、

今月の末にはアメリカに

行くつもりなんだ。

しばらく・・・1年か、2年か

帰らないつもりだから。

もう、僕たちの関係は

終わりにしよう。」

「私、智也さんが帰ってくるのを

1年でも2年でも待てるから。」

 「ごめんね。彩。

幸せになるんだよ。」

 智也はそう言って去って行った。

彩が追いかけてすがりついても

彼は彩の手をほどくと

行ってしまった。