あれから、ずっと体調は悪かった。

それも仕方ないと思う。精神的にもダメージが大きかったし。

毎日をただ空を眺めて過ごしていた…

何を考えているワケでもない。
ただ、流れてカタチを変える空模様を見ていた。

食欲もなかった。
体重も減ったと思う。

サラに心配させてる

わかってるけど、わからないフリをした。

「ね、お茶でも入れようか?」

そう言ってサラは日本茶をいれた。
あたしの湯呑みに熱いお茶を注いでいた時、サラはビックリした声をあげていた。

「凛!見て見て!茶柱じゃん?!スゴくない?」

「…」

「早く飲まなきゃ!いい事あるよ!」

「…」

あたしは湯呑みをチラッと見ただけで…口をつけようとはしなかった。

サラがあたしを励まそうとしてる。
それが今は苦痛だった…嫌な子だよね。

絶対に立ち直る事は出来ないだろうって思っていた。

「凛…」

あたしが飲まずにいた茶柱は、お茶がほんの少し温度を下げただけで底の方へと沈んでいった。

ホラ、いい事なんてナイって証拠だよ。

そんなあたしを見ていたサラがあたしに質問した。

「これから…どうするの?」