大切な宝物が二つあったとして、 もしどちらかを捨てなければいけないと言われたら、 あなたはどちらかを選べる? 簡単に捨てられるなら、その程度だってこと。 あたしにはできない。 あたしにはどっちも大切で、かけがえのない宝物なんだ。 だからどっちも大切にするために本当のことを隠すんだ。 本当のことを言って、あたし自身がどっちにも捨てられるのが怖いから。 2章【宝物】