「確かに怖じ気づいたのかも……
抱くのが……とかじゃなくて、可憐を大事にできるのか……
可憐は俺が気付くよりもっと前から俺の事想ってくれてたんだ
でも、俺にその気がないのもわかってて……
忘れるために部長と付き合ったみたいなんだけど
可憐はちゃんと部長に惹かれていったって
でも、部長は可憐を想っているからこそ可憐を手放したんだ
俺は部長みたいに大人になれない
想いに気付いた時から俺は可憐を手放せないんだよ」

「当たり前だろ」

「え?」

「好きなんだから当たり前だろ
独占欲だってあるし、嫉妬だってするだろ!
お前なぁ、付き合ったばっかりなのに今から別れのこと考えるなよ
どうせなら、別れずに幸せになれば良いだろ」

「あ………そうだ、な」

「だから、抱け!抱いて抱いて抱き潰せ!
三年間の溜まった欲求をぶつければ良いんだよ!」

「なっ、」


こいつは!
ニヤニヤと嬉しそうに!
しかも、声でかいから!
俺は思わず周りを盗み見た




「まぁ、三年間修行僧だった男だからな
それにしても、よく我慢できたよな」

「まぁ、可憐にも根掘り葉掘り聞かれたからな
遅くまで話して、酒も入ってたから………」

「寝落ちってやつか?お前、酒弱いもんな~」

「まぁ、」


「ふっ、」


高梨は急に吹き出したかと思うと我慢してたものを吐き出す様に笑いだした