その夜


「みんなたくさん食べてね!」



手料理を張り切って笑顔で振る舞う美沙子さん。
ビュッフェかと思うくらいのお料理に
みんなはビックリしながらも大喜び。




でもそんな中あたしだけは
あたしを軽蔑し冷たい目をした
大将が頭から離れずにいた。




「そういえば社長から聞いたけど
まりちゃんってスカイロードで働くんだろ?」



竜士の言葉にまりを見ると
コクリとうなづいた。



「ロゼリア抜けたらさらに安木自動車も
解雇されたって言うからうちで働いて
もらうことになったの。」



唐揚げを食べながら説明する縁ちゃん。
真未は母親の飲食店でことりちゃんは
デザイナーさんだけどあたしとまりだけは
雇われだったことを思い出した。




『なんかごめんね?』




「謝らないで?あたしはパスパレに入れて
すごく嬉しいんだから!」




あたしが謝ると笑顔でそう言ってくれた
まりを見て安心した。


ホッとしているとまりが
ノートパソコンをあたしに渡してきた。




『ん?』




「開いてみて?」




-パカッ




まりに言われてノートパソコンのふたを
開いてあたしは嬉しさで涙が出た。